2015/08/20

8月20日

23歳になりました。あまり実感はない、というよりどうでもいい。いやどうでもいいってことはないな。ひとつ歳を取るたびに、許されなくなることがひとつ増えるから。有名人になってねと言われた。たとえばなにかの拍子にそういう道が開けたとしてもお前には関係ねえよと呟いた、もちろん心の中で。あ、がんばります、とクソダサい返事をした。だいたい私が有名人になったところでどうするのだろう?俺この子と知り合いなんだ、と交換してから1度も連絡を取ったことのない電話番号だけをたよりに薄っぺらい自慢でもするのだろうか。それとも私がひねくれているだけで、有名人になってねというのはつまり頑張るんだよ応援してるからねという労いの意味も含まれているんだろうか。自分へのお祝いに古着屋でTシャツとワンピースを買った。どちらも千円だった。やっす。誕生日どころか普段の買い物と変わらないけど別にいいのだ。値段じゃなくて、その2つしか欲しいのがなかったんだから仕方ない。でもいつかはヴィヴィアンのコートをばばんっと買ってみたい。シャネルとかじゃなくて、ヴィヴィアンがいい。誰かに買ってもらうのはダメ。いよいよ寒くなってきた曇り空の日にひとりで店に入って、金色のロゴが入ったあの袋を抱えてひとりで出てくる。コート、着て帰りますってのもいいな。ちいさな夢