2015/08/06

むかしのこと

たしか宗教の話をしていたときだったと思う。なにかを信じなければ生きていけなくなることだってある、というようなことを昔付き合っていた人が言っていた。そのとき私は17歳で、その人のことが大好きだった。だいぶ歳が離れていたこともあって、彼の発言や持ち物や生き方みたいなもの全てがかっこよく見えていた。とても頭の良い人だった。彼はいつも私の知らない難しい話をしてくれて、どうにかしてそれに相槌を打てるようになりたくて、私はその日聞いた内容を帰ったらすぐにネットで調べたし会う前には必ずニュースをチェックしたりもしていた。今思い返してみると笑ってしまうが、そのときは本当に必死だった。なにか悩んだり考え事をするときに明確な道筋があるのは楽ですよ、とこないだ知り合ったばかりの人は言っていた。それを聞いて彼のことを思い出した。じゃあ身体は、と今の私は思う。身体の声を無視することにはならないのだろうか。最後に、引かれるかもしれないけどちょっぴり嬉しかったことを書きます。さっきこっそり彼の名前をフェイスブックで検索してみたらプロフィール写真で私と同じスニーカーを履いていました。友達申請はしなかったのでセーフかな。お元気で