2015/11/18

2015年11月18日

最低な日々がつづく。疲れている。こないだ生まれて初めて財布を落とした。誰かが拾って届けてくれていた。たいしたお礼はできないが電話だけでもと、拾ってくれた人の連絡先を聞いたら「権利を破棄されました」と。いい人ってのは、わざわざ名前や連絡先をのこしたりしないのだな。いやのこしたからっていい人には変わりないのだけど、そういうもんなんだよなぁーと思った。実のところ私はこの財布を拾ってくれた人には必ず連絡がつくものだと勝手に思い込んでいた。というのも落とした当日はあまりに急いでいて連絡先を聞く暇もなかった。ただ拾ってくれた人がいるという情報だけは手に入れたので、1日中もんもんとその人のことを考えていた。おそらく自分の父親と同じくらいの年齢のサラリーマンで、財布の中身など興味もなく(実際そっくりそのまま戻ってきた)、ただただ落とした人のことが心配で届けてくれた本当に善良なおじさんなのだ。他人に良いことはしてあげても自分は特に変化のない退屈な毎日を過ごしている。そんな中、知らない番号からおじさんの携帯に電話がかかる。昨日拾った財布の持ち主だ。若い女性で、たいしたお礼はできないがとわざわざ電話をかけてきてくれたのだ。少し話をしてみるとどうやら彼女は売れないダンサーで、お礼になにかしたいがお金がない。もし興味があれば自分のダンス公演に招待するので見に来ませんかと誘ってくれた。この不思議な出会いがまさかあんなことになろうとは・・・・・・とこんな妄想までしていたが、結局妄想のままで終わった。「落し物 お礼」で調べてみると、連絡先を聞いてお礼の電話をしたら金銭を要求されたとか(でもそれって正当な権利らしい)、現実はろくなもんじゃないなと思った。