2015/10/14

2015年10月14日

いま新長田というところに住んでいて、この夏で3年が過ぎた。私はここが好きだ。JR新長田駅の南側の出口のところに、いつも警備員のおっちゃんが立っている。おっちゃんは邪魔な場所にとめてある自転車を動かしたり、通り過ぎる人びとと話をしたりする。私は最近このおっちゃんの陣地でチラシ配りをすることが多い。時期的なものだ。おっちゃんは若いころ空手をやっていたらしい。まぁーおれは体やわらかいからさ、と言っていた。しばらくすると雨がポツポツ降り始めて、駅から出てきたおばちゃんがそのおっちゃんに挨拶した。傘かりてくわぁー、いいよどれにする?とおっちゃんはJRの注意書きの看板の裏から3本ビニール傘を取り出して、ちょっとぼこぼこなやつが2本と、半透明のやつ1本。おばちゃんはぼこぼこの片割れを受け取って、また明日返しに来るわと言いながら去っていった。警備員てのはこんな仕事もあるんだなと、私はおもった