2015/01/18

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写真:岩本順平


国内ダンス留学@神戸のショーイング(出演していた長屋耕太作品『余白に満ちたかはたれどき』は最終公演に残りました!)を終えて一息つく暇もなく、踊りに行くぜ『Blind piece』の第2クリエイションが始まった。

たまたま、という言葉を使っていいのかわからないけれど。阪神・淡路大震災から20年という大事な日を今回のクリエイション中に迎えた。
1・17、そのとき私はまだ2歳で地元の別府にいた。記憶はない。
3・11、そのとき私は18歳でロンドンに住んでいた。写真や映像なにもかもが信じられなくて、まるで映画でも見ているかのようだった。
私は震災についてなにひとつ語ることができない。思い出すことも、祈ることも、なにもできない。感情というものが欠片も出てこない。いま、新長田という場所に住んでいること。いま、この場所で踊れていること。沢山のめぐり合わせがあってここに辿り着いた。自分からなにも出てこないのなら、「聞く」、そして「知る」努力をしようと思った。

この作品のひとつのテーマとして、「幸せ」というキーワードがある。
「幸せ」、それ自体を大きな枠組みで考え直すきっかけとなった。